税理士法人加美税理士事務所

東京・銀座の税理士事務所 / 日本全国に対応


事業承継で不動産業を次の世代へ。不動産業に精通した税理士が丁寧にサポートします。

不動産業の事業承継に詳しい税理士をお探しであれば、税理士法人加美税理士事務所まで。親族、第三者への承継のどちらもお任せください。株式評価やM&Aなどの専門的なサポートにも対応。初回無料相談・全国オンライン対応で不安な税務の悩みに丁寧に寄り添います。

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  1. 不動産業(賃貸仲介・売買仲介・建売など)に特化した税理士事務所|税理士法人加美税理士事務所
  2. 不動産業(賃貸仲介・売買仲介・建売など)のための税理士事務所による事業承継サポートサービス|税理士法人加美税理士事務所

不動産業の事業承継支援サービス|税理士法人加美税理士事務所

不動産業を営む会社にとって、事業承継(経営の引き継ぎ)は避けて通れない大きな課題です。業界全体で経営者の高齢化が進み、「後継者がいない」という理由で廃業を検討する企業も少なくありません。実際、ある調査によれば不動産業の社長平均年齢は60歳オーバーと全業種中で最も高齢であるとされています。このような状況下、事業を次世代につなぐためには、不動産業に強い税理士による専門的なサポートが欠かせません。税理士法人加美税理士事務所では、不動産会社様向けに事業承継支援サービスを提供し、円滑なバトンタッチと税務面の万全な対策をトータルでサポートいたします。

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不動産業界は中小規模の企業が大半を占め、後継者不足が深刻な問題となっています。事業承継に取り組まないまま経営者の高齢化が進めば、企業存続の危機に直面しかねません。実際に「自分の代で会社をたたむつもりだ」と回答する経営者も約3割に上るとの調査結果があります。しかし、身内に後継者がいなくても第三者への承継(M&A)という選択肢は存在し、安易に廃業を選ぶのは得策ではありません。事業を継続させ、これまで培った顧客基盤やノウハウを次世代につなぐためにも、専門家の力を借りて最適な承継プランを検討することが重要です。

また、不動産業の事業承継には税務・会計面で専門的な知識が求められます。例えば、不動産業の法人税申告では、多額の不動産を保有するがゆえに減価償却や固定資産税の調整、売却益の計上タイミングなど検討すべき事項が多岐にわたります。消費税面でも、土地の譲渡は非課税ですが建物は課税対象となるなど取引ごとに扱いが異なり、計算方法を一つ間違えると余計な納税負担が発生しかねません。実際、不動産に関する税金は複数の税法にまたがり、その規定は税理士から見ても複雑で頻繁に改正されています。このような難解な税務を自社だけで対応するのは困難であり、不動産業に詳しい税理士(不動産業専門の税務顧問)のサポートが必要とされるゆえんです。

税理士法人加美税理士事務所は、不動産業の税務に精通した税理士が在籍し、日々多数の不動産会社様の税務顧問として実務をサポートしています。不動産業特有の会計処理や法人税・消費税対応の経験が豊富なため、事業承継の局面でも適切なアドバイスが可能です。事前の財務デューデリジェンスから承継スキームの立案、承継後の新経営者のフォローまでワンストップでお手伝いいたします。大切な会社の未来を守るためにも、専門家と二人三脚で早めに準備を始めましょう。

不動産業における事業承継には、他業種にはない独自の課題がいくつか存在します。ここでは、不動産業ならではの代表的な承継課題を整理してみましょう。

不動産業の大きな特徴の一つは、扱う資産の金額が非常に大きいことです。自社で所有する土地・建物の評価額が高額になるため、経営者がこれらの資産を後継者(親族)に引き継ぐ際には、多額の相続税が発生する可能性があります。例えば、オーナー社長が不動産を個人資産として保有している場合、その評価額に基づいて相続税が課税され、後継者が納税資金を確保できずに苦労するケースも少なくありません。会社名義の不動産であっても、自社株式の評価額に不動産価値が反映されるため、事業承継時の自社株の相続税評価が極めて高額になる恐れがあります。

相続税の税率は最大55%にも達するため、事前対策なしに事業承継を迎えると、後継者や残された家族に大きな金銭的負担を強いる結果にもなりかねません。高額な不動産資産を次世代に引き継ぐには、生前贈与の活用やホールディングス化による株価引き下げ策、生命保険の活用による納税資金準備など、専門的な節税対策を講じる必要があります。税理士は不動産の評価や相続税の試算を行い、最適な対策プランを提案できます。不動産業の事業承継では、この相続税対策が極めて重要なテーマとなるのです。

不動産業界では、後継者となる人材の不足が深刻な問題です。前述のとおり業界全体で経営者の高齢化が進む一方、事業を継ぐ若手がいない企業も多く存在します。特に中小の不動産会社では、家族や親族の中に後継者適任者がいないケースが珍しくありません。また、従業員が少人数の会社では社内から経営を担える人材を育てることも容易ではなく、「信頼して任せられる人が社内にいない」という悩みを抱えるオーナーも多いでしょう。

こうした後継者不在の状況で注目されるのが、第三者への事業承継、すなわちM&A(企業の合併・買収)です。近年は中小企業のM&A件数が年々増加しており、2022年には国内で4,300件以上と過去最多を更新しました。その背景には、経営者の高齢化による後継者難が大きな要因となっています。不動産業界も例外ではなく、後継者問題の解決策としてのM&Aが有力な選択肢となりつつあります。

もっとも、自社を売却して第三者に託す決断は容易ではありません。長年築いてきた会社を譲渡することに心理的な抵抗があるのは当然ですし、買い手側にとっても不動産業特有のノウハウや地元顧客との信頼関係を引き継ぐ必要があるため、マッチングには慎重さが求められます。しかし、優良な承継先さえ見つかれば、M&Aによって事業を存続させ社員や取引先を守ることができますし、売却代金を得て第二の人生の資金とすることも可能です。後継者が見当たらない場合でも事業を諦める必要はありません。専門家の助言を得ながら、視野を広げてM&Aによる事業承継を検討することが重要と言えるでしょう。

不動産業は収益規模が大きく取引形態も多様なため、会計処理や税務申告が非常に複雑です。たとえば法人税の面では、売買仲介・賃貸管理・不動産開発といった各事業ごとに収益計上や経費計上のタイミングが異なり、適切な処理を行わなければ税務上のリスクが生じます。不動産売買では一度の取引金額が巨額になるため、その年度の決算が一気に高収益となって多額の法人税が発生することもあります。こうした変動の激しい利益に対しては、事前に税理士と節税策(例えば物件の売却時期の分散や圧縮記帳の活用など)を検討し、納税資金を確保しておく必要があります。

消費税の取り扱いも不動産業ならではの難しさがあります。不動産売買では土地の譲渡は非課税ですが建物の譲渡は課税対象となるため、課税売上割合によって仕入税額控除(支払った消費税の控除)が制限されます。その結果、不動産業の消費税計算は他業種よりも複雑になり、計算方法の選択いかんで納税額が大きく変わり得ます。実際、課税売上割合95%未満の場合は原則として控除計算方式を選択適用する必要がありますが、不動産業では土地非課税の影響で95%未満となるケースが多く、個別対応方式一括比例配分方式のどちらを選ぶかで納税額が変動します。このように専門知識が要求される消費税実務を誤ると、本来納めなくてもよい税金を余計に支払ってしまうリスクがあります。

さらに不動産業では、収益が物件ごとのプロジェクト単位で発生するため、収益構造の把握と粗利管理も難しい側面があります。物件別・事業別の売上は把握できていても、対応する仕入原価や経費を的確に配分しなければ、案件ごとの本当の儲け(粗利)が見えにくくなります。実際には経理部門だけが原価データを持ち、営業現場ではビル単位の利益が把握できないといったことも起こりがちです。その結果、採算性の低い事業に気付くのが遅れたり、経営判断を誤ったりするリスクがあります。こうした会計・税務面の複雑さゆえに、不動産会社の事業承継では財務内容の正確な把握が難しく、後継者や買い手への引き継ぎ資料作成にも苦労する場合があります。

以上のように、不動産業の事業承継には税務・会計処理上の専門的な課題が山積しています。事業承継を円滑に進めるためには、日頃から不動産業界の会計・税務に精通した税理士のサポートを受け、正確な帳簿管理と適切な税務対応を行っておくことが重要です。

不動産業では、ビジネスモデルの特性上収益構造が複雑です。売買仲介業務であれば大口の仲介手数料収入が不定期に発生し、賃貸管理業務であれば毎月安定した管理料収入があるものの一戸当たりの利益幅は小さい、開発業務であれば長期間の投資の後にようやく売却益が得られる、といった具合に、事業形態ごとに収入パターンが大きく異なります。このため、会社全体としてどの事業でどれだけ儲かっているのか把握することが容易ではありません。

加えて、収益に対応するコストの配分も難しい点です。たとえば一棟マンションの開発プロジェクトでは、取得した土地代や建設費用、金融機関からの借入金利、販売のための広告費など様々なコストが発生しますが、最終的な販売価格からどれだけの粗利が出たのか正確に計算するには高度な原価管理が必要です。小規模な不動産会社ではそこまで管理が行き届かず、「儲かっていると思っていた案件が実はほとんど利益が出ていなかった」という事態も起こりえます。

また、複数の物件や事業を横断して経営している場合、それぞれの部門でどの程度利益を上げているか見極めることも重要です。しかし現実には、部門別・物件別の収支管理システムが十分に導入されておらず、売上は把握できても原価や経費配分があいまいなために正確な粗利が部門で把握できていない、というケースが散見されます。このような状況では、事業承継時に会社の収益力を正しく評価することが難しく、後継者や買収希望者に対して会社の価値を的確に伝えられない恐れもあります。

粗利管理の難しさは、単なる会計上の問題に留まらず、事業承継の成否にも関わるポイントです。現経営者は、自社の収益構造をできるだけ「見える化」しておくことが望まれます。税理士や会計の専門家に依頼し、部門別損益やプロジェクト別採算を定期的に分析することで、自社の強み弱みを把握できます。それにより、後継者に対しても経営の実態を明確に示すことができ、スムーズな引き継ぎにつながります。

以上の課題を踏まえ、不動産業の事業承継を円滑かつ確実に成功させるために押さえておきたいポイントを解説します。早めの準備と適切な対策により、難しい不動産業の承継も安心して乗り越えることができます。

事業承継を成功させる上で最も重要なのは、できるだけ早く計画に着手することです。経営者の引退や万一の事態はいつ訪れるか分かりません。「まだ先のこと」と先延ばしにせず、少なくとも5年先、10年先を見据えて承継準備を進めることが望まれます。実際、不動産業界では「事業承継させたい」と考えている経営者の4割近くが何の行動も起こせていないとの調査もあります。計画策定が遅れるほど、後継者の選定や育成、税金対策の時間が不足し、結果的に慌ただしい承継になってしまいがちです。理想的には、現経営者がまだ元気で第一線で活躍しているうちに承継計画を立て、段階的に実行に移していくことがベストです。

計画策定にあたっては、ぜひ早い段階で専門家に相談してください。税理士をはじめ、中小企業診断士や弁護士、金融機関の承継アドバイザーなど、事業承継を専門とするプロの力を借りることで、自社では気付かない課題や解決策が見えてきます。専門家は客観的な視点から会社の財務状況や相続関係の洗い出しを行い、最適な承継方法を一緒に検討してくれるでしょう。税理士法人加美税理士事務所でも、事業承継診断初期相談を承っており、現状の課題整理から着手します。「何から始めればいいかわからない」という場合でも、お気軽にご相談いただければ、経験豊富な税理士が丁寧にアドバイスいたします。

不動産会社の事業承継では、自社株式の評価とその承継方法の戦略が極めて重要です。不動産という資産を多く持つ会社では、自社株の評価額(株価)が高額になりやすく、それを後継者に引き渡す際の税金や手続きに大きな影響を及ぼします。まずは現時点で自社の株価がいくらくらいになるのか、専門家に依頼して客観的な株式評価を行いましょう。税理士は財務諸表や保有資産の状況から、類似業種比準方式純資産価額方式など適切な評価手法によって株価算定を行います。正確な株価を把握することで、相続や贈与の税負担をシミュレーションすることが可能になります。

株式を後継者にどのように承継するかも大きな戦略ポイントです。承継方法には、大きく分けて親族内承継(例:子や配偶者への贈与/相続)親族外承継(例:役員や従業員への譲渡)、そして第三者承継(M&Aによる売却)があります。自社株を後継者に渡す際、一度に全株を相続させると多額の相続税が生じるため、事前に一部株式を生前贈与しておく、生前に後継者へ役員退職金を支給して納税資金に充てる、といった工夫が考えられます。また、複数の相続人がいる場合には、事業に関与しない相続人には不動産以外の資産(現預金や他の資産)を配分し、経営権が分散しないように株式を後継者に集中させることも重要です。こうした株式承継の戦略は各社の状況によって千差万別であり、税務上の最適解も異なります。税理士や金融機関と十分に協議し、自社にとってベストな方法を検討しましょう。

税理士法人加美税理士事務所では、不動産業における株価評価のノウハウも豊富で、評価額を下げるための方策(例えば含み益のある不動産の一部売却や、会社分割による資産組み換え等)についてもアドバイス可能です。株式承継は事前準備が鍵ですので、早めにご相談いただければと思います。

中小企業の事業承継を後押しするため、国は事業承継税制(経営承継円滑化法に基づく株式の納税猶予制度)を設けています。これは一定の要件のもとで、後継者が先代経営者から取得した自社株式にかかる相続税・贈与税の納税を猶予・免除してもらえる制度です。簡単に言えば、「事業を引き継ぐなら、その株式にかかる税金を最大100%猶予(最終的に免除)します」という大変強力な優遇策です。この制度を上手に活用すれば、本来であれば数千万円〜数億円単位になる可能性がある相続税・贈与税の負担を大幅に軽減し、会社の資金繰りへの悪影響を避けることができます。

事業承継税制には「一般措置」と「特例措置」の二種類がありますが、2018年度以降に整備された特例措置では特に要件が緩和され、株式の贈与・相続に係る税金の100%まで納税猶予が認められるようになりました(一般措置は猶予80%まで)。適用を受けるためには、都道府県に事業承継計画を事前提出すること、後継者が代表者に就任して事業を継続すること、承継後も一定期間(少なくとも5年間)は雇用を維持することなど、いくつかの条件を満たす必要があります。要件を守って経営を続ければ、猶予された税金は最終的に免除されますが、途中で会社をたたんだり株式を売却したりすると猶予取消となり課税されてしまうため注意が必要です。

このように事業承継税制はメリットが大きい反面、制度の適用手続きは煩雑で事前準備も必要です。活用を検討される場合は、ぜひ税理士に相談してください。適用要件を満たすための計画書作成や、承継後の年次報告書の提出など、専門家のサポートが不可欠です。当税理士事務所でも事業承継税制の適用支援を承っており、申請スケジュールの管理から税務署・都道府県への届出サポートまで細かくお手伝いいたします。事業承継税制を賢く利用し、税負担を極力抑えることが、不動産業の事業承継成功における重要なポイントとなるでしょう。

承継プランと税金対策が整ったら、最後に忘れてはならないのが後継者本人の育成と引き継ぎのプロセスです。親族内承継であれ社内昇格であれ、後継者が経営者として十分に力を発揮できなければ事業の存続は危うくなります。そうならないために、現経営者は計画的に後継者へ経営ノウハウを伝え、信用力を移譲していく必要があります。

まず、段階的な権限委譲を行いましょう。一夜にして経営を丸ごと渡すのではなく、例えば最初の数年間は現経営者が会長職に退いて後継者を社長に据え、重要な経営判断は二人三脚で行う期間を設けるといった方法が有効です。これにより、後継者は現場を指揮しながらも先代の助言を得られ、徐々に経営者としての自信と経験を積むことができます。また、主要な取引先や金融機関には現経営者から後継者を紹介し、人脈や信頼関係の引き継ぎを意識的に行いましょう。お得意様への挨拶回りや、金融機関との面談に同席してもらうなど、外部ステークホルダーに「新しい経営者です」と認識してもらうことが大切です。

さらに、後継者自身のスキルアップ支援も欠かせません。必要に応じて外部の経営セミナーに参加させたり、不足しがちな財務・税務知識を補うため税理士との勉強会を開いたりするのも良いでしょう。税理士法人加美税理士事務所では、顧問先企業の次期経営者向けに決算書の読み方や税務の基礎をレクチャーする場を設けることも可能です。後継者が安心して舵取りできるようバックアップするのも、私たち専門家の重要な役割だと考えております。

スムーズな引き継ぎとは、単に形式的に社長の座を渡すだけではなく、経営に必要な情報・知識・信頼関係を余すところなく次世代に手渡すことです。そのためには時間をかけた計画とコミュニケーションが不可欠です。現経営者と後継者、そして専門家がチームとなって引き継ぎを進めることで、不安要素を一つ一つ解消し円滑な世代交代を実現しましょう。

もし社内外どこを探しても適切な後継者が見つからない場合、M&Aによる事業承継が現実的な解決策となります。前述の通り、中小の不動産会社でもM&Aが増えており、第三者に事業を譲渡することは珍しいことではなくなってきました。後継者不在で悩むくらいなら、思い切って会社を買ってくれる相手を探すことも視野に入れるべきです。

M&Aを成功させるポイントは、自社の特徴を理解し事業をしっかり引き継いでくれる適切な相手とマッチングすることです。不動産業の場合、地域密着のビジネスであることが多いため、買い手には地元の顧客基盤や信用を継承する意欲と能力が求められます。例えば同じエリアで事業拡大を目指す同業他社や、不動産事業に新規参入したい異業種の企業などが買収候補として考えられます。M&A仲介会社や金融機関のM&A部門、業界団体のマッチング支援などを活用し、信頼できる候補先を探しましょう。

具体的なプロセスとしては、まず会社の財務内容や事業価値を適正に算定する企業価値評価(バリュエーション)を行います。その後、買い手候補との秘密保持契約を結び、財務諸表や物件リストなど必要資料を開示してデューデリジェンス(詳細調査)に進みます。条件交渉では、株式譲渡なのか事業譲渡なのか、譲渡金額や従業員の雇用維持、経営者の一定期間の残留など、様々な取り決め事項を詰めます。合意に至れば契約締結・決済となり、事業が正式に引き継がれます。これら一連の流れは専門的で労力もかかりますので、税理士や弁護士といった専門家チームの支援が不可欠です。当税理士事務所も税務面からM&Aプロセスをサポートしており、譲渡スキームによる税負担の試算や、株式売却時の税務申告などをフォローいたします。

第三者への承継では、現経営者にとって会社を「売る」という割り切りが必要ですが、見方を変えれば会社を残すための最善策でもあります。社員の雇用や取引先との関係が維持され、自社の看板やサービスが世代を超えて続いていく可能性が高まるからです。「跡継ぎがいない=廃業」ではなく、M&Aという新たな道を積極的に活用しましょう。その際には、必ず信頼できるプロに相談しながら進めることをおすすめします。

不動産業の事業承継は課題も多い反面、適切な準備と専門家のサポートによって乗り越えられるものです。税理士法人加美税理士事務所では、豊富な不動産業界支援の経験を活かし、オーナー経営者様の大切な事業を次世代へ確実につなぐお手伝いをいたします。事業承継でお悩みの際はぜひ一度ご相談ください。私たちが親身になってサポートし、貴社の明るい未来への橋渡しを全力で支援いたします。

不動産業界では経営者の高齢化と後継者不足が深刻な課題となっています。後継者難を理由に廃業せざるを得ないケースも少なくありません。こうした状況下では、事業承継(企業の経営を次世代へ引き継ぐこと)への早めの備えが不可欠です。一般に事業承継準備には3~5年ほどかけるのが望ましいとされ、計画的な取り組みが成功の鍵を握ります。

もっとも、不動産業と一口に言っても「賃貸仲介」「売買仲介」「サブリース」「建売販売」など事業形態は様々で、業種によって承継時に重視すべきポイントも異なります。以下では、不動産会社の業種別に事業承継の課題と対策を解説します。それぞれのビジネスモデルに沿った専門的な内容ですが、できるだけ分かりやすくポイントを押さえていきましょう。

賃貸仲介業は地元に根差したビジネスであり、長年の営業活動で培った「地域の信用」が何よりの財産です。実際、地域密着型で事業を続けてきた不動産会社の強みは、積み重ねてきた地元での信用や伝統、知名度といった目に見えない資産にあります。事業承継にあたっては、こうした無形資産をいかにスムーズに次世代へ受け渡すかが最大の課題となります。

まず重要なのは、地元オーナー様との関係性を維持・継続することです。賃貸仲介業者にとって物件オーナー(貸主)との信頼関係は事業の生命線であり、後継者への交代に際してオーナー側に不安を与えない配慮が必要です。具体的には、現経営者が引退前から後継者をオーナーや取引先に紹介し、「顔合わせ」と「引継ぎ挨拶」を丁寧に行うと効果的です。「○○さんなら安心して任せられる」とオーナーに感じてもらえるよう、承継前後でサービス品質や対応を変えないことも大切です。

また、賃貸仲介は地域の入居者や周辺住民との関わりも深いため、地域コミュニティへの参加や地元密着の姿勢も引き続き示す必要があります。たとえば地元の不動産業者組合や商店会の活動に後継者も参加し、地域のイベントやボランティアへの協力を継続することで、「あの会社は代替わりしても地域に貢献している」という安心感を与えられます。こうした取り組みが円滑な事業承継につながり、承継後も地域で選ばれる不動産会社であり続けることができるでしょう。

さらに、宅地建物取引業の免許や宅地建物取引士資格の承継手続きも忘れずに対応します。法人で宅建業免許を持っている場合、代表者変更などに伴う行政手続きが必要です。後継者自身が宅建士資格を持っていない場合は、社内に有資格者を置く体制を維持することも求められます。こうした法令面の手続きを適切に行い、承継後も事業運営に支障が出ないようにしておくことが肝心です。

売買仲介業では、不動産取引に関する高度なノウハウ(知識や技術)と幅広い人脈(ネットワーク)が事業の要です。物件の調査・査定から契約交渉・クロージングに至るまで、創業社長が培った豊富な経験値が会社の強みとなっているケースが多く、これら「個人に蓄積されたノウハウ」を次世代に引き継ぐことが承継のポイントになります。

まず、売買仲介の世界では一件ごとの取引金額が大きく法的手続きも複雑なため、経験に裏打ちされた判断力がものを言います。後継者が社長に就任する前に、できるだけ先代経営者と二人三脚で案件をこなす期間を設けることが望ましいでしょう。実際の売買仲介業務を通じて、価格交渉の進め方や契約書チェックのポイント、トラブル発生時の対応策など、マニュアル化しにくいスキルをOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)で伝授してもらいます。単に書面や口頭でノウハウを説明するだけでなく、実務を共に経験することで「勘所」を体得することができます。

次に、人脈の承継も欠かせません。不動産売買仲介業者は、物件を紹介してくれる同業他社の営業担当者や金融機関の融資担当者、士業(司法書士・土地家屋調査士など)やリフォーム業者など、多岐にわたる関係者とのネットワークによって支えられています。先代が築いたこれら業界内外の人脈に、後継者も早期から加わり顔を売っておくことが大切です。具体的には、重要な取引先や協力会社への挨拶まわりを現社長と同行して行ったり、業界の勉強会・交流会に積極的に参加したりして、「○○社の新社長は信頼できる人物だ*と周囲に認知してもらう努力が必要です。引継ぎ後も主要取引先との関係が途切れないよう、承継前に十分な根回しをしておきましょう。

さらに、売買仲介業ならではの対策として、社内の営業ノウハウや顧客管理方法を見える化しておくことも有効です。属人的になりがちな営業手法をマニュアルにまとめたり、顧客データベースや案件管理システムを導入して情報共有を図ったりすることで、代替わりによる業務停滞を防ぎます。これにより、後継者がスムーズに経営の舵取りを行えるだけでなく、新体制になっても顧客へのサービス品質が維持され、取引先からも安心して任せてもらえるでしょう。

サブリース業(いわゆる家賃保証・一括借上げ業)における事業承継では、オーナーとの契約関係の安定維持と事業上のリスク管理が大きなテーマとなります。サブリース業者は物件オーナーから物件を一括して借り上げ、一定の家賃収入を保証するビジネスモデルであるため、オーナーからの信頼が欠かせません。契約の継続性を確保するため、経営者交代の際にはオーナーへの丁寧な説明とフォローが必要です。

具体的には、現行のサブリース契約内容(保証賃料や契約期間等)は原則そのまま引き継がれるものの、オーナーにとっては「会社のトップが変わる=本当に今後も大丈夫か?」という不安がつきものです。そこで、主要な物件オーナー一人ひとりに対し、新社長から直接挨拶と継続契約のお願いをする場を設けると良いでしょう。可能であれば先代社長も同席し、「自分が退いても我が社のサービス品質は変わらない。この後継者に任せて大丈夫です」という太鼓判を押してもらうことで、オーナーの安心感につなげます。また、契約更新時期が近いオーナーに対しては、更新条件の事前説明や将来見通しの共有など、新経営体制での方針を明確に示すことも大切です。

もう一つの課題であるリスク管理については、サブリース特有の経営リスクを後継者が十分に認識し、適切に引き継ぐ必要があります。景気変動や地域需要の変化で空室率が上昇した場合でも、オーナーへの保証賃料支払いは継続しなければならないため、サブリース業は常に一定の空室リスク・家賃下落リスクを抱えています。先代経営者が培ったリスクヘッジ策(例えば、物件ごとの損益シミュレーションや、空室発生時に備えた保証金・内部留保の確保、契約条項における賃料見直し条件の設定など)があれば、これを漏れなく引き継ぐことが重要です。

また、後継者自身も経営者となるにあたり、改めて財務体質の健全性を点検しましょう。サブリース業では多数の物件を扱う分、毎月の入出金も膨大になりがちです。承継前に専門家(税理士など)の助言を得て、将来の家賃支払いに支障が出ないよう資金繰り計画を見直したり、必要に応じて金融機関からの融資枠を再確認・確保したりすることも有効です。万一経営環境が悪化した場合のシミュレーションを行い、最悪の事態でもオーナーへの支払い責任を全うできるかをチェックしておけば、後継者も安心してバトンを引き継ぐことができるでしょう。

さらに、近年はサブリース契約をめぐるトラブルも社会問題化したため、2021年には賃貸住宅管理業法の改正でサブリース業者に対する規制強化(オーナーへの重要事項説明の義務化等)が行われました。後継者は最新の法規制や業界ルールに精通し、法令順守(コンプライアンス)体制を維持・強化する視点も欠かせません。こうした経営基盤の安定と信頼醸成に努めることで、サブリース事業の承継は円滑に進み、引継ぎ後もオーナー・入居者双方との良好な関係を保って事業を発展させていけるでしょう。

建売業者の事業承継では、個々の不動産開発プロジェクトの収支管理ノウハウと、大きな資金を動かす財務管理力を次世代に継承することがポイントになります。建売業は土地の取得から建設・販売まで一連のプロセスを自社で手掛けるため、案件ごとに数千万円~数億円単位の資金が動くダイナミックなビジネスです。このため、プロジェクト別の採算管理と会社全体の資金繰り計画を的確に行うスキルが、経営者に強く求められます。

事業承継に際しては、まず先代が蓄積してきたプロジェクト収支の管理ノウハウを後継者に伝えることが重要です。具体的には、用地の取得価格交渉の勘所、建築コストの見積もりと発注先選定のポイント、販売価格の設定や販促戦略の立案など、プロジェクトの利益を最大化するための経営判断プロセスを体系立てて教える必要があります。経験豊富な経営者ほど「土地の目利き」や「販売タイミングの見極め」といった勘所を持っているものですが、これらを属人的な勘に留めず、できるだけ数値に基づく分析や社内ルールとして形式化しておくと、後継者も判断しやすくなります。例えば、プロジェクトごとの収支シミュレーション表を活用し、各案件の収益率や回収期間を見える化して経営判断の基準を共有するといった工夫が考えられます。

次に、資金繰り(キャッシュフロー)の管理能力を承継することも肝心です。建売業では開発に要する融資(銀行ローン)を受けながら事業を回すケースが多く、金融機関との関係構築や融資交渉力も経営者の重要な資質です。後継者候補がまだ銀行との接点を十分持っていない場合、先代経営者が引退前にメインバンク担当者へ後継予定者を紹介し、融資面での信用補完を行っておくと安心です。具体的には、事業承継計画について金融機関に説明し、後継者にも経営数値や事業計画を直接語らせる機会を設けることで、「新体制でも貸し倒れリスクは低い」と金融機関に理解してもらうことができます。場合によっては、先代が個人保証や担保提供を行っていた融資について、後継者への保証引継ぎや保証解除の交渉を行う必要もあるでしょう。いずれにせよ、承継後に資金調達に困ることのないよう万全の準備をしておくことが重要です。

また、建売業者の経営者交代では、複数プロジェクトの進行状況にも目配りが必要です。引継ぎ時点で着工中・販売中の案件がある場合、後継者がプロジェクトの進捗と収支を正確に把握し、必要に応じて先代から助言を得られる体制を作っておきます。特に、決算期をまたぐ開発案件では、売上計上や費用配分のタイミングによって決算内容(ひいては納税額)に大きく影響します。こうした決算対策・節税対策も含めて、事前に税理士と相談しながら最適な経営判断ができるよう引継ぎを進めましょう。

最後に、建売業では景気や不動産市況の変動リスクも踏まえた長期視点の戦略が欠かせません。仮に先代の代で好調だったとしても、後継者の代で市場環境が変われば在庫物件が売れ残るリスクもあります。事業承継後の新たな経営戦略について先代と後継者で議論し、例えば事業ドメインの拡大・縮小や在庫圧縮策など将来を見据えた方針を固めておくことも有意義です。プロジェクトベースの視点と会社全体の視点の双方から経営を見渡せるよう、承継プロセスの中で後継者をしっかり育成していきましょう。

以上のように、不動産業の事業承継には各業種ごとに専門的な対応策が求められますが、そもそも日々の経理・税務対応を適切に行い財務基盤を盤石にしておくことが、円滑な事業承継の大前提となります。税理士法人加美税理士事務所では、不動産会社の創業時から成長期、そして事業承継に至るまで長期的に企業を支える税務顧問サービスを提供しています。ここでは、当税理士事務所の税務顧問サービスの特徴の一部を、創業初年度サポートと日常経理サポートの観点からご紹介します。

不動産会社を設立したばかりの創業初年度は、経営者にとって手探りの連続です。特に決算・法人税申告は初めて尽くしで戸惑う方も多いでしょう。当税理士事務所の税務顧問サービスでは、不動産業の初年度決算・法人税申告についても万全にサポートいたします。

  • 青色申告の届出支援:会社設立時には税務署へ青色申告承認申請を出すことで、欠損金の繰越控除や各種特典を受けられます。当税理士事務所では必要書類の準備から提出までサポートし、創業初年度から有利な税務制度(青色申告制度)を漏れなく適用します。
  • 初年度決算書・申告書の作成代行:不動産会社特有の勘定科目や収支構造(例:宅建業免許取得費用や広告宣伝費の計上、保証金や敷金の取扱いなど)を踏まえ、経験豊富な不動産専門税理士が決算書類を正確に作成します。初年度は赤字計上となるケースもありますが、その場合でも翌期以降の節税につながるよう欠損金の繰越や適切な減価償却計算を行い、有利不利のない申告を実現します。
  • 各種税務届出・消費税対応:設立初期の会社では資本金や売上規模によって消費税の納税義務が免除される免税事業者になれる場合があります。当税理士事務所では、不動産業の消費税ルール(不動産業では消費税非課税取引と課税取引が混在します)に精通した税理士が、あえて課税事業者選択届出を提出して仕入税額控除を受けた方が有利になるケースなど、会社の状況に応じた消費税戦略もアドバイスします。また、地方税や償却資産申告など初年度に必要な各種手続きも漏れなくフォローし、創業間もない経営者の方でも安心して本業に専念できる体制を整えます。

不動産会社の経営者の中には、「物件の仲介や管理に専念したいので、経理は専門家に任せたい」という方も多くいらっしゃいます。当税理士事務所の税務顧問サービスは、経理の丸投げサポートにも対応可能です。日々の記帳から決算・申告まで、面倒な業務はすべて当税理士事務所が引き受けますので、経理初心者の方でも安心して事業運営できます。

  • 日々の記帳・帳簿作成代行:領収書や請求書の整理、会計ソフトへのデータ入力など、煩雑な日常経理をプロのスタッフが代行します。例えば賃貸仲介業で発生する管理物件の家賃入金やオーナー送金業務に伴う複雑な仕訳も正確に処理し、預り金や敷金の管理もしっかりサポートします。
  • 月次決算・試算表の提供:月次などの節目のタイミングで売上・経費を集計して試算表を作成し、経営者の方へわかりやすくご報告します。不動産業界に精通した税理士が数字の動きを解説し、「今月は広告費が先行投資になっていますが来月以降売上計上予定があるので心配いりません」といった形で、経営改善に役立つアドバイスも適宜行います。
  • 決算対策・節税提案:期末が近づいた段階で、利益予測に基づく節税策の提案や納税資金確保のアドバイスを行います。不動産会社特有の経費も考慮しつつ、無理のない節税対策を講じます。決算申告ももちろん当税理士事務所にて責任を持って代理し、税務署への提出まで完了いたします。
  • 税務調査の立会い対応:万一貴社に税務調査が入る際も、顧問税理士として事前準備から当日の立会い・対応までフルサポートします。経理を丸投げされている場合でもご安心ください。当税理士事務所が貴社の経理状況を把握していますので、調査官への説明や追加資料の提供もスムーズに行えます。普段から適正な帳簿を整備することで、いざというときも自信を持って対応できる体制が整います。

このように、当税理士事務所の税務顧問サービスでは「不動産会社の経理・税務をトータルサポート」いたします。創業まもない時期から日々の経理処理、そして将来的な事業承継や相続税対策まで、一貫して伴走することで、経営者の皆様が本業に集中できる環境を整えるのが私たちの使命です。不動産業界の実情を熟知した税理士がチームでサポートいたしますので、安心してご相談ください。

続いて、不動産会社の経営者が税理士(税務顧問)を選ぶ際のポイントについて確認しておきましょう。不動産業界は他業種と比べて特殊な会計・税務処理が多いため、パートナーとなる税理士にも専門性が求められます。以下に、不動産業に強い税理士を見極めるための代表的なチェックポイントを挙げます。

まず第一に注目すべきは、その税理士が不動産業界に関する専門知識と実績を持っているかどうかです。例えば、不動産賃貸業・売買仲介・建売開発など複数の不動産ビジネスに携わった経験があれば、業態ごとの収支構造や業界特有の会計処理について理解している可能性が高いでしょう。不動産業には、住宅用賃料は非課税取引になる、土地は減価償却できない、預り敷金は負債計上する…といった特殊なルールが数多くあります。不動産税務に精通した税理士であれば、こうした業界特有の論点について的確にアドバイスできるため、日々の経理処理から決算・申告まで安心して任せることができます。

また、「不動産業の顧問先が○社あります」「不動産オーナー向けのコンサル実績が豊富です」といった具体的な実績をアピールしている税理士は信頼度が高いと言えます。不動産業界で豊富な経験を持つ税理士ほど、同業界の最新トレンドや法改正にもアンテナを張っているため、例えばインボイス制度への対応やテナント仲介手数料の消費税区分の変更など、新しい制度が出た際もスムーズに対応してくれるでしょう。反対に実績が乏しい税理士では、お客様側から業界特有の処理を説明しなければならず、本来期待するプラスアルファの提案が得られない可能性があります。

不動産会社が直面する主な税目には、法人税消費税・(保有不動産があれば)固定資産税などがあります。優秀な税理士を選ぶ上では、こうした各種税法に精通し、トータルで税務最適化を図ってくれるかどうかも重要です。

特に不動産業では、消費税の扱いが複雑になりがちです。例えば建物の売却、事業用賃貸の家賃収入、仲介手数料は消費税課税ですが、土地の売却、居住用物件の家賃収入は非課税といった具合に、課税売上と非課税売上が混在します。消費税課税事業者を選択すべきか免税事業者のままにすべきか、簡易課税制度を使うべきかなど、会社の状況によって有利不利の判断が分かれるでしょう。こうした消費税の計算・申告について的確にアドバイスできる税理士であれば、余計な税負担を防ぎつつコンプライアンスも守れます。

また、法人税についても、不動産会社ならではの論点を理解している税理士が望ましいです。例えば、不動産仲介業の成功報酬型の収入計上タイミング、建売業の販売用不動産の在庫評価、減価償却資産の耐用年数選定、貸倒損失の計上基準など、専門的なテーマに適切に対処できる知識が求められます。法人税・消費税それぞれの専門知識はもちろん、関連する税法を横断的に考慮した節税提案(一方の税を減らすと他方で不利が出る場合の調整など)ができる税理士であれば、心強いパートナーとなるでしょう。

事業承継を見据えて税理士を選ぶなら、事業承継や相続税対策の支援実績も重視すべきポイントです。経営者個人の引退に伴い、会社の株式や不動産資産を次世代に移転する際には、法人税だけでなく相続税・贈与税(資産税)の知識が不可欠となります。例えば、オーナー社長がお持ちの自社株式を後継者へ贈与・相続する場合、その評価額次第では多額の相続税負担が発生し、最悪の場合会社の存続を脅かしかねません。

こうした事態を回避するため、近年は事業承継税制(中小企業が事業承継を行う際の相続税・贈与税の納税猶予制度)の活用が注目されています。事業承継税制は適用要件が細かく、計画的な準備と行政への届出が必要ですが、適切に活用できれば後継者の税負担を大幅に軽減できます。事業承継支援の実績豊富な税理士であれば、この制度の活用可否について的確な判断とサポートが可能でしょう。

さらに、親族内承継だけでなく第三者承継(M&A)のケースにも強い税理士だと安心です。近年、不動産業界でも後継者不在を理由に事業売却(M&A)を検討する企業が増えています。会社売却時には株式譲渡益に対する税金や、売却後の個人資産の相続対策など総合的なプランニングが必要になります。事業承継や資産税対策の実績が豊富な税理士なら、会社存続とオーナー個人の財産保全の両面に配慮した提案を行ってくれるでしょう。将来の社長交代を見据え、早い段階からこうした専門家の助言を得ておくことが、円滑な承継と税負担の最小化に直結します。

中小規模の不動産会社では、「弥生会計」「勘定奉行」「freee(フリー)」「マネーフォワードクラウド」など、さまざまな会計ソフトが利用されています。税理士を選ぶ際には、お使いの会計ソフトに対応できるか、あるいは適切なソフト導入を支援してくれるかもポイントです。

例えば、現在弥生会計で経理処理を行っているのであれば、そのデータをそのまま受け取って決算・申告をしてくれる税理士が望ましいでしょう。もし税理士側が特定のソフトしか受け付けないとなると、データ変換の手間が生じたり最悪場合によっては一から入力し直す必要が出たりと非効率です。不動産業に強い税理士であれば、複式簿記や会計ソフトの操作に習熟しているのはもちろん、不動産業向け勘定科目のカスタマイズ設定(例:預り金科目の細分化、物件別管理ができる部門設定など)にも精通しています。ソフト操作の指導や経理体制のIT化支援まで対応してくれる税理士なら、経理効率が飛躍的に向上するでしょう。

また、最近主流になりつつあるクラウド会計ソフトに対応できるかも確認ポイントです。クラウド会計を活用すれば、経営者と税理士事務所間でリアルタイムにデータ共有・確認ができます。例えば領収書をスマホで撮影してアップロードすれば税理士が即時仕訳を登録し、経営者はいつでも最新の財務状況をオンラインで閲覧できる、といった具合です。こうしたデジタル時代のサービスに対応できる税理士は、業務の正確さとスピードを両立させてくれるでしょう。ITリテラシーの高さも、現代の税理士選びでは無視できないポイントです。

不動産会社の良きパートナーとなる税理士を選ぶには、「相談のしやすさ」も大切です。経営をしていると日々予期せぬ問題や疑問が生じますが、そんな時すぐに気軽に相談できる税理士が身近にいれば心強いでしょう。具体的には、連絡手段や対応スピードに注目してください。

例えば、電話やメールはもちろん、昨今ではZoomなどを用いたオンライン面談に対応している税理士事務所も増えています。全国に支店・店舗を構えるような企業であれば、場所を問わずコミュニケーションが取れるオンライン全国対応の税理士は魅力的です。地方の不動産会社でも、都市圏の不動産税務に強い税理士とオンラインで顧問契約を結び、質の高いサービスを受けているケースもあります。地理的制約にとらわれず自社にフィットする専門家を選べるのは、オンライン対応時代の大きなメリットです。

また、「話しやすさ」や「こちらの要望を汲み取ってくれる姿勢」も重要です。不動産業の現場は何かと忙しく専門用語も飛び交いますが、そうした事情を理解し、難しい専門用語でも平易な言葉でかみ砕いて説明してくれる税理士だと安心です。定期的な打ち合わせの提案や、経営者の悩みに親身に耳を傾けてくれる姿勢など、コミュニケーション面のフィーリングも含めて総合的に判断すると良いでしょう。結局のところ長く付き合うパートナーですから、信頼関係を築きやすい人柄かどうかも大切なポイントなのです。

優秀な税理士は、いざというときの頼もしさが違います。例えば、もし会社に税務調査の連絡が来ても、経験豊富な税理士がいれば落ち着いて対処できます。日頃から帳簿をきちんと整備し、税理士と対策を講じておけば、調査当日も税理士が立ち会って適切に受け答えをしてくれるため、経営者自身が細かいやり取りに神経をすり減らす必要はありません。税務調査では調査官から指摘を受けた際の対応が重要ですが、交渉術に長けた税理士ならば必要以上の追徴課税を避け、円満に調査を終えられるよう立ち回ってくれるでしょう。

さらに、不動産会社にとって銀行との取引も死活的に重要です。そこで、融資交渉や資金繰りの相談にも乗ってくれる税理士だと非常に心強いパートナーとなります。不動産業では物件仕入れ資金や建設資金などで多額の融資を受ける場面が多々ありますが、財務に強い税理士は銀行提出用の事業計画書や試算表の作成支援を行ったり、場合によっては銀行担当者と直接面談して会社の財務状況を説明してくれたりします。金融機関からすると、信頼できる税理士が関与している会社は帳簿の信頼性が高く、融資審査でもプラス材料となることがあります。特に創業間もない頃や業績が思わしくない時期でも、税理士の助言で財務改善計画を立て直し、それを武器に融資を引き出した例もあります。

要するに、税務と財務の両面で総合力のある税理士を選べば、不動産会社の経営は非常に心強くなります。日常の記帳・申告はもちろん、事業承継や相続対策、資金繰りや節税対策まで含めてトータルに相談できる存在は、経営者にとってかけがえのない右腕となるでしょう。当税理士事務所でも、不動産業のお客様に対してこうした総合的な支援を心掛けております。ぜひ税理士選びの際は上記ポイントを参考に、長く信頼できるパートナーを見つけてください。

不動産業を営む企業が事業承継を円滑に進めるには、業界特有の知識と準備が欠かせません。当税理士事務所は不動産業特化のノウハウ万全のサポート体制を備え、事業承継に臨む企業様を力強く支援します。以下では、税理士法人加美税理士事務所が不動産業の事業承継に強い理由を具体的にご紹介します。

不動産業界には、法人税・相続税・贈与税・消費税・固定資産税・不動産取得税など多岐にわたる税金が絡み、取引ごとに複雑な税務処理が発生します。例えば、不動産賃貸業では住宅の家賃収入は消費税非課税、一方で事業用不動産の賃貸や売買には課税関係が生じるなど、一般的な業種とは異なる税務の知識が要求されます。税理士法人加美税理士事務所は不動産業に特化しているため、こうした業界特有の会計処理や法規制(宅建業法など)にも精通しています。その蓄積したノウハウを活かし、的確で実践的なアドバイスを提供できるのです。

また、不動産業者の約8割は社員5名以下の小規模企業であり、事業ノウハウを持つ人材が限られる現状があります。このような状況では、社内だけで最適な事業承継策を見出すのは容易ではありません。当税理士事務所は事業承継支援の専門知識に加え、不動産会社特有の財務状況や資産構成を踏まえたアドバイスが可能です。例えば、親族内承継か第三者への譲渡(M&A)かといった承継方法の選択から、自社株評価や納税猶予制度の活用まで、経営者様・後継者様のご意向に沿った最適策をご提案いたします。業界に特化した税理士だからこそ、不動産業の実情に合った事業承継計画を一緒に策定し、スムーズな世代交代を実現します。

当税理士事務所は全国どこでもオンライン対応が可能な体制を整えており、遠方の不動産業者様でも気軽にご相談いただけます。具体的には、Zoom等のWeb会議システムやクラウドストレージを活用し、資料の共有や打ち合わせをリモートで完結できます。これにより、ご多忙な経営者様でも移動の負担なく迅速なサポートを受けられると好評です。例えば、「急に事業承継の方針を見直したい」「後継者と一緒に専門家の意見を聞きたい」という場合でも、日時を合わせてオンライン相談が可能です。全国対応の強みを活かし、スピーディーかつ柔軟に貴社の事業承継をサポートいたします。

オンライン対応だからこそ、リアルタイムでの資料確認や意思決定支援もスムーズです。例えば、不動産の評価資料や財務データを画面共有しながら、その場で税理士が解説・アドバイスすることができます。場所を選ばず専門家と繋がれる安心感は、事業承継の不安解消にも大いに役立ちます。「地方の不動産会社だけど大丈夫かな?」と心配な方も、税理士法人加美税理士事務所なら全国対応の実績と体制がありますのでご安心ください。どこにいても同じクオリティの支援を受けられるのが、当税理士事務所の強みの一つです。

中小企業の間で利用者が多い会計ソフト「弥生会計」にも精通している点も、当税理士事務所の強みです。弥生会計シリーズは中小企業向け会計ソフト市場でシェアトップ(法人向けで18.17%)を占めるほど普及しており、不動産業の法人様でも利用しているケースが非常に多いでしょう。当税理士事務所では弥生会計をはじめ主要な会計ソフトに幅広く対応しており、貴社でお使いのソフトから出力されたデータをそのまま有効活用できます。

例えば、弥生会計のデータ連携により日々の取引仕訳や財務諸表を迅速に把握できるため、事業承継に向けた現状分析やシミュレーションをスピーディーに行えます。データの二重入力や形式変換の手間が不要なため、時間とコストの節約にも繋がります。さらに当税理士事務所では弥生会計をご利用の顧問先様を優遇する対応も行っており、ソフト操作の指導やデータ共有のサポートを手厚くしています。馴染みの会計ソフトをそのまま活かしつつ専門家の支援を受けられるので、経理担当者様にも負担がかかりません。

もちろん、弥生会計以外のソフト(例えば勘定奉行やfreee、マネーフォワードクラウド等)にも対応可能です。会計ソフトへの対応力が高い税理士事務所であれば、貴社の財務データを最大限に活用した経営アドバイスが可能となります。事業承継においても過去の業績推移や資産負債の詳細な分析が鍵となりますが、当税理士事務所なら蓄積されたデータを駆使し、将来の事業承継後を見据えた計画策定までサポートいたします。

「日々の経理や決算業務まで手が回らない」「後継者に経理の引き継ぎをする余裕がない」という不動産業者様もご安心ください。当税理士事務所では記帳代行から決算書作成、法人税申告まですべて丸ごとお任せいただけます。お使いの会計ソフトがなくても問題ありません。煩雑な経理業務を税理士に委託することで、毎日の帳簿付けや決算・申告といった時間のかかる作業から解放されます。その結果、経営者様は本業である不動産ビジネスに専念でき、企業価値向上に集中できるのです。

当税理士事務所には経験豊富な経理スタッフと税理士チームが在籍しており、貴社の経理状況に合わせた柔軟な対応が可能です。たとえば、「領収書の整理から丸投げしたい」「自社では現金出納だけ行い、仕訳入力は任せたい」など、それぞれのニーズに応じたサポートプランをご提案します。必要に応じて月次決算レポートの作成や経営分析資料の提供も行い、単に帳簿を付けるだけでなく経営に役立つアウトプットまでお届けします。

記帳代行を税理士に依頼するメリットの一つに、一括した対応でミスが減ることが挙げられます。帳簿が正確であれば税務申告もスムーズに進み、煩わしい仕訳や税額計算を専門家に任せることで、申告時の負担が大幅に軽減されます。さらに、日々の取引内容を把握している税理士だからこそ適切な節税アドバイスをタイミング良く提供することも可能です。このように、経理業務を丸投げしていただければ、当税理士事務所がバックオフィス全般を強力にサポートいたしますので、安心して事業運営と承継準備に臨んでいただけます。

事業承継を進める中で、「もし税務調査(税務署の監査)が入ったらどうしよう…」と不安に思われる経営者様も少なくありません。当税理士事務所では税務調査への万全の対応体制を整えており、万一調査が行われる場合でも安心です。税務調査とは、申告内容が正しいかを確認するために行われるものですが、調査官の指摘に誤りがあったり見解の相違があったりしても、税の専門知識がなければ適切に反論できないことがあります。税理士法人加美税理士事務所は日頃から顧問先企業の帳簿や申告内容を詳しく把握しており、いざという時には税法に基づく適切な主張で貴社をお守りします。

具体的には、税務調査の通知が来た段階で事前打ち合わせを行い、必要書類の準備や想定問答のシミュレーションまで徹底的にサポートします。初めての税務調査ではどんな資料を揃えるべきか戸惑いがちですが、当税理士事務所が事前にチェックリストを提示し、不備のないよう万全の準備をお手伝いいたします。こうしたリハーサルを行っておけば、調査当日も落ち着いて対応できるでしょう。

さらに当日は、税理士が立ち会い同行することも可能です。税理士に立ち会ってもらうことで事前準備が行き届き、調査官への対応もスムーズになります。例えば、調査官から専門的な質問を受けた際も、税理士が的確に補足説明や交渉を行うため、追徴課税の回避や修正指示の軽減に繋がる場合があります。実際、税理士が調査に同席しているだけで調査官に与える信頼感が増し、公平なやりとりが期待できるとの声もあります。

もちろん、調査への備えは日頃から行うことが大切です。当税理士事務所では平時から税務リスクの洗い出し(事前チェック)を実施し、問題の芽は早めに摘んでおきます。また、万一指摘事項が発生しても、税理士が調査官と折衝・反論し、必要な修正申告も円滑に進めます。こうした万全の体制で、税務調査にも恐れることなく対応できる安心感をご提供します。

税務調査について詳しくは下記のページをご覧ください。

不動産業において事業承継を考える際、後継者への事業引継ぎだけでなく、金融機関からの融資(借入金)の継続や新規調達も重要なテーマです。特に不動産開発資金や物件取得資金など、まとまった融資を受ける場面では、金融機関との交渉力が事業の将来を左右すると言っても過言ではありません。当税理士事務所では、融資交渉に関しても税理士が全面的にサポートし、資金面からも円滑な事業承継を後押しします。

税理士に融資サポートを依頼する最大のメリットは、専門家の知識と信用力を借りて融資の成功率を高められることです。私たちは多くの企業の財務状況や融資事例を知り尽くしているため、金融機関が重視するポイントを踏まえた説得力のある事業計画書や資金繰り表の作成をお手伝いします。税理士は会計・税務のプロですから、根拠の明確な数字を用いて金融機関を納得させる資料作成が可能です。さらに、必要に応じて融資申し込みに必要な書類一式の準備も全面支援いたします。

融資面談の際には、「どんな質問をされるか」「どう回答すべきか」と不安がつきものですが、当税理士事務所が事前に模擬面談を実施し細かくアドバイスいたします。場合によっては税理士が面談に同行し、直接金融機関担当者と同席することも可能です。専門家が同席することで銀行側への印象が良くなり、企業への信頼感が増す傾向があります。また、必要に応じて税理士自らが金融機関と交渉を行い、有利な融資条件を引き出せるケースもあります。このように、資金調達の局面でも税理士が味方につくことで、心強い支援が得られるのです。

さらに、不動産業の融資には物件評価や担保設定、キャッシュフロー見通しなど専門的な検討事項が多く含まれます。税理士法人加美税理士事務所なら、税務だけでなく財務コンサル的観点からも総合的に助言可能です。他の専門家とも連携しながら、融資審査に通りやすい事業計画策定や、承継後の財務戦略の立案までサポートします。事業承継と資金繰りは切り離せない課題だからこそ、当税理士事務所のように税務と財務の両面に強いパートナーがお役に立ちます。

税理士法人加美税理士事務所は、事業承継支援に強いだけでなく、不動産業の法人様が日頃直面するあらゆる税務ニーズに対応しています。業界特化型の事務所として培ったノウハウにより、日常的な税務顧問業務からスポットの相談まで充実したサポートを提供しております。事業承継のご準備と並行して、その他の税務・会計面の悩みもまとめて解決できるのが当税理士事務所の強みです。

不動産業では消費税の取り扱いが特に重要です。たとえば、土地の譲渡は消費税非課税ですが建物部分は課税対象になる、居住用賃貸収入は非課税だが事業用賃貸は課税売上になる、など計算が複雑です。税理士法人加美税理士事務所では、こうした不動産取引における消費税申告を適切にサポートし、納税額の適正化資金繰り対策に貢献します。消費税の申告漏れや計算ミスは追徴課税のリスクに直結しますが、当税理士事務所が事前にチェックし、余計な税負担を防ぎます。

また、日常経理のサポート体制も整えています。不動産業は取引金額が大きく経理処理も煩雑になりがちですが、当税理士事務所にご相談いただければ日々の仕訳入力や月次試算表の作成方法まで丁寧にアドバイスいたします。経理担当者様向けの研修や質問対応はもちろん、経理そのものをアウトソーシング(記帳代行)することも可能です。「経理担当者が急に退職して困っている」「日常経理を効率化したい」といった場合も遠慮なくお声掛けください。

消費税について詳しくは下記のページをご覧ください。

不動産業の経営者にとって、適切な節税対策は利益確保のための重要な戦略です。当税理士事務所では、不動産業界の収益構造や経費特性を踏まえた実効性の高い節税策を随時ご提案しています。例えば、不動産の減価償却費を活用した節税や、法人形態を活かした所得分散策(個人から法人への利益移転)など、合法かつ効果的な手法を検討します。また、年度末には利益予測に基づき必要経費の計上タイミングを調整したり、設備投資による特別償却や税額控除の適用を検討することで、無理なく税負担を軽減します。

節税対策は単発で終わるものではなく、中長期的な視点で計画的に実施することが大切です。税理士法人加美税理士事務所では、貴社の今期・来期の業績見通しや将来計画をヒアリングした上で、継続的に利益確保に繋がる節税アイデアを提案いたします。これは単に税金を減らすだけでなく、浮いた資金を後継者育成や新規投資に回すことで事業承継後の発展に繋げる狙いもあります。「知らない間に税金を払い過ぎていた…」という事態を防ぎ、納めるべき税金はしっかり納めつつも手元に資金を残すお手伝いをいたします。

もちろん、闇雲に経費を増やしたり将来の負担となる対策は行いません。税法の範囲内で可能な措置を最大限活用し、かつ会社の成長に資する節税を追求します。こうした節税ノウハウも、不動産業に特化して多数のご相談に乗ってきた当税理士事務所ならではの強みです。

節税対策について詳しくは下記のページをご覧ください。

前述のように税務調査対応には万全を期す必要がありますが、事前の対策を講じておくことで調査そのものを避けたり負担を減らすことも可能です。当税理士事務所では平素から貴社の申告内容や帳簿をチェックし、調査リスクの高いポイントを未然に是正する取り組みを行っています。これは、たとえば交際費や役員報酬の処理が適切か、棚卸資産や工事進行基準の計上漏れがないか、といった点を年次決算前に確認し、必要に応じて調整・修正するプロセスです。税理士が申告書の作成段階から関与し署名押印していることで、申告書類の信頼性が高まり税務調査官の目も行き届きやすくなるとされています。こうした日頃の備えこそが、いざという時の最大の防御策となります。

それでも調査の連絡が来た際には、迅速に対応します。先にも述べたように税理士による立ち会い支援を提供し、必要書類の準備から当日の受け答えまで全面フォローいたします。税務調査の通知が来て不安という場合も、まずは当税理士事務所にご相談ください。事前打ち合わせで調査官への対応方法を綿密にシミュレーションし、経営者様だけで抱え込まない体制を築きます。税理士が同席すれば調査官とのコミュニケーションも円滑になり、万一の指摘事項についてもその場で適切に議論・対応できます。

また、相続税や消費税など分野別の税務調査についても精通しています。不動産業に関連する調査では、土地建物の評価や売買契約の履行時期、消費税還付スキームの適否など独特の論点がありますが、当税理士事務所は過去のケーススタディや最新の法令知識を踏まえ、あらゆる調査に的確に対処いたします。調査後の是正勧告や追徴課税の際にも、納税者の正当な権利を守るべく税務署と交渉し、必要に応じて不服申立て等のアドバイスも可能です。

「調査官が来る」と聞くだけで身構えてしまうかもしれませんが、専門家の力を借りれば落ち着いて対処できます。税理士法人加美税理士事務所の伴走のもと、万全の事前対策と的確な当日対応で、税務調査の不安を最小限に抑えましょう。

※税務調査について詳しくは下記のページをご覧ください。

不動産業の事業承継を成功させるためには、早めの準備と専門家のサポートが何より重要です。一般に事業承継の準備には5年から10年程度かかると言われており、遅くとも経営者が60歳になる頃には着手すべきだとされています。後継者の育成や自社株対策など、時間を要する課題も多いため、余裕を持った計画的な取り組みが円滑な承継への近道です。また、法務や税務の専門知識が不可欠な局面も多いため、税理士や弁護士など専門家の活用は承継プロセスをスムーズに進める上で非常に有効です。

税理士法人加美税理士事務所では、事業承継の総合サポートを通じて経営者様と後継者様の不安を取り除き、円満なバトンタッチを実現すべく尽力いたします。業界特化のノウハウと充実の体制で、承継計画の立案から税務対策の実行、承継後の経営支援まで一貫してお手伝いいたします。専門的なことは私たちに任せていただき、経営者様ご自身は次世代に伝えたい想いやビジョンの共有に専念してください。私たちはその想いまで汲み取り、数字の面からバックアップいたします。

大切な不動産ビジネスを次の世代へ引き継ぐ作業は、一朝一夕でできるものではありません。しかし、早めに動き出せば必ず道は開けます。そしてその道のりは、一人で歩む必要はありません。税理士法人加美税理士事務所が心強いパートナーとして寄り添い、円滑な事業承継とその後の発展まで見据えてサポートいたします。ぜひお気軽にご相談いただき、将来への第一歩を踏み出しましょう。

よくあるご質問

FAQ

創業初年度の不動産会社ですが、税理士にどこまで経理を任せられますか?

領収書や請求書の整理から法人税申告まで、すべて当税理士事務所に丸投げしていただくことが可能です。弥生会計などの会計ソフトがなくても問題ありません。不動産業の初年度申告は特有の処理が多く、経理初心者の方には特にフルサポートをご活用いただきたいと考えています。

不動産業の消費税計算が複雑で困っています。相談できますか?

はい、不動産業の消費税は「土地は非課税、建物は課税」など複雑なルールが多くあります。当税理士事務所では課税売上割合や控除方法(個別対応方式・一括比例配分方式)まで丁寧にご説明し、適正な納税と資金繰りを両立させる計算サポートを行っています。消費税について詳しくは下記のページをご覧ください。

不動産業界に強い税理士を選ぶには、どこを見ればいいですか?

不動産業界特有の会計処理や税法(例:建物売却益の計上タイミングやサブリース契約の会計処理)に精通しているかが重要です。また、顧問契約時にクラウド会計や記帳代行に対応しているか、節税や融資交渉などの周辺サポートにも力を入れているかをチェックしましょう。

青色申告はしたほうがいいのでしょうか?

はい。法人でも「青色申告承認申請書」を税務署に提出すれば、欠損金の繰越控除など多くのメリットが受けられます。不動産会社の創業初年度では赤字申告も多いため、青色申告制度の活用は非常に重要です。青色申告について詳しくは下記のページをご覧ください。

不動産会社の税務顧問契約では、どんなサポートが受けられますか?

月次や四半期など節目のタイミングの試算表の作成、法人税・消費税・源泉所得税の申告、節税提案、税務署対応など一通りの税務を網羅します。当税理士事務所では記帳代行やクラウド会計の連携も行い、経営者の方が本業に集中できるようバックオフィスを支援します。

税務調査が心配です。調査が入った場合の対応もしてもらえますか?

はい、当税理士事務所では税務調査対策に力を入れており、事前対策から当日の立会い、修正申告の対応まで一貫してサポート可能です。オンライン調査立会いにも対応していますので、遠方のお客様でもご安心ください。税務調査について詳しくは下記のページをご覧ください。

会計ソフトがなくても経理をお願いできますか?

はい、会計ソフトがなくてもまったく問題ありません。当税理士事務所では、紙の領収書やExcelメモベースからの記帳代行にも対応しています。弥生会計など主要ソフトへの移行サポートも可能です。

不動産会社の節税対策にはどんな方法がありますか?

建物の減価償却や時期を分けた収益計上、役員報酬や退職金の活用など、不動産業特有の節税策がいくつかあります。当税理士事務所では、決算前の利益予測に基づいて最適なタイミングと方法をご提案します。節税対策について詳しくは下記のページをご覧ください。

記帳の丸投げをお願いする場合、どのような資料が必要ですか?

通帳コピー、領収書、請求書、売上伝票など、日々の取引に関する基本的な書類をご提出いただければ結構です。クラウド会計をご利用の方は、データ連携によりさらに効率化が可能です。

法人化を検討していますが、税理士に相談できますか?

はい、当税理士事務所では法人化のご相談も承っており、税務的な損益分岐点のシミュレーションや手続きの流れなどを丁寧にご説明いたします。提携の司法書士とも連携して会社設立のサポートが可能です。法人化について詳しくは下記のページをご覧ください。

売買仲介業ですが、仕訳入力のミスが多くて困っています。サポートしてもらえますか?

はい、不動産業界に特化した仕訳ルールや科目分類に精通したスタッフが対応いたします。freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトにも対応しており、業務フロー改善のご提案も可能です。

月次試算表を見てもよく分かりません。経営数値の読み方も教えてもらえますか?

当税理士事務所では、不動産会社様向けに「月次試算表の読み解きポイント」や「粗利分析の見方」も含めた経営支援を行っています。数字に苦手意識がある方でも安心してご相談ください。

税理士の変更を検討しています。不動産会社が顧問変更する際の注意点はありますか?

顧問契約の引き継ぎ資料(決算書・仕訳データ等)の整備が大切です。当税理士事務所では現顧問とのやり取りも代行し、スムーズな移行をサポートします。クラウド会計の導入も同時にご提案可能です。

キャッシュフローの見える化とは具体的に何を指しますか?

賃貸・売買・開発などの事業ごとの収支を月単位で管理し、資金繰り表をもとに将来の資金不足を予測・対策することを指します。Excelやクラウドツールでの導入支援も行っています。

経理担当が1人だけで不安です。バックオフィスの強化について相談できますか?

はい、経理業務の属人化を防ぐ体制づくりや業務フローの分業化、経理代行の一部導入などをご提案しています。freeeやマネーフォワードなどを用いたクラウド体制の構築もサポート可能です。

税務調査が入った場合、経理担当がいなくても対応可能ですか?

ご安心ください。当税理士事務所では税務調査の事前準備から立会い・交渉まで一貫して対応いたします。経理データが当税理士事務所で完結している場合は、経営者様の負担も最小限で済みます。税務調査について詳しくは下記のページをご覧ください。

サブリース事業の収支管理が複雑すぎて悩んでいます。どうすればいいですか?

サブリース業は物件単位での損益管理が重要です。当税理士事務所では部門別・物件別に収支を「見える化」する仕組みの導入支援や、会計ソフトのカスタマイズ提案を行っています。

修正申告が必要かもしれません。税理士に相談できますか?

はい、過去の申告内容を精査し、必要に応じて修正申告書の作成や税務署への提出代行を行います。特に不動産業は会計処理が複雑なため、税務リスクへの早期対応が重要です。

物件ごとの粗利やコスト構造をどう把握すればいいですか?

物件ごとの損益計算には、収入・支出をプロジェクト単位で分類できる会計ソフトや原価配分ルールの設計が不可欠です。当税理士事務所では、粗利分析と財務体制強化をセットでご提案しています。

事業拡大に向けて、どんな財務体制を整えておくべきですか?

月次での資金繰り表作成、粗利管理、部門別損益管理、予実分析の導入が効果的です。他にも、例えばサブリース業では、空室リスクに備えたキャッシュフロー予測の精度向上が重要になります。

サブリース事業でも節税対策は可能ですか?

はい、固定資産の減価償却や役員報酬の最適化、税額控除制度の活用などにより節税が可能です。リスクを抑えつつ無理のない対策をご提案いたします。節税対策について詳しくは下記のページをご覧ください。

建売業を営んでいますが、プロジェクトごとの収支が見えにくく困っています。

当税理士事務所では、プロジェクト収支管理のための原価配分ルールや会計処理設計をご支援しています。材料費・外注費・広告費などを正しく分類することで粗利の見える化が可能です。

金融機関との融資交渉は税理士に手伝ってもらえますか?

はい、資金繰り表や事業計画書の作成支援に加え、必要に応じて金融機関との面談への同席も対応可能です。実績に基づいた財務数値の説明で信用力のある交渉が可能になります。

建売業の法人税申告ではどんな点に注意が必要ですか?

建築資材の在庫管理や未成工事支出金から原価計上への振替タイミングなどが重要です。当税理士事務所では建売業特有の処理に即した申告をご提案しています。

原価管理が煩雑で、プロジェクトの採算が把握できません。どうしたらよいですか?

原価配分のルール設計、会計ソフトの部門・案件別設定、エクセル等での管理補助まで対応可能です。建売業者様に合った仕組みづくりをご提案いたします。

不動産会社としての経理体制を一から見直したいのですが可能ですか?

はい、経理業務の棚卸しから記帳ルールの整備、クラウド会計導入支援まで対応可能です。仕訳入力のミスを減らし、数値に基づく意思決定を行える環境を整備します。

オンラインだけで全国対応しているとのことですが、対面は一切できないのですか?

通常はZoom等を用いたWebミーティングでの対応となりますが、ご希望に応じて対面での面談も可能です。地域や日程によっては調整が必要な場合がありますので、まずはご相談ください。

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